拡散光を活かした朝の写真の撮り方|写真のムード解説 vol.3

2025年02月16日

2025年1月11日9時頃に撮影。北東向きの窓から差し込む自然光を利用して、LDKのダイニングテーブルで撮っています。この日は、関東の冬らしい晴天でした。床・壁・天井がすべて白いため、光が部屋全体によく回り、落ち着いた雰囲気に仕上がっています。

白いダイニングテーブルの上に置かれたコーヒーカップとクッキー、柔らかい朝の自然光が回る落ち着いたシーン
やわらかな自然光が回るダイニングテーブル。冬の晴天の朝に、拡散光を利用して自然光のみで撮影

光の特性

撮影時刻は9時32分。北東向きの窓から、ブラインドを通してやわらかく届く朝の光。この時間帯の自然光はまだ低い角度から差し込み、強いコントラストを生まず、被写体にやさしい陰影を作ります。  
さらに、足元から天井まで部屋中が白く、室内全体が均一に明るいため、強い影のない心地よい雰囲気に。写真全体に漂う空気感は、「拡散光」によるものといえます。

構図・配置

円形の白いテーブルが画面の中心に。その上にコーヒーカップやクッキーの皿を配置しています。 撮影時、意識したのは、手前のカップ・奥のカップ・ポットが三角形を描くような構図になる角度をみつけること。写真をみるときの視線が自然と中心へ導かれるようにしています。木製コースターやクッキーの配置は、構成がシンプルになり過ぎないように、動き・リズムを加える意味で配置しています。

色彩と質感

全体のカラーパレットは、白とナチュラルな木のトーンで統一。シンプルかつ温かみのある印象になるように。白いテーブルとカップに対し、木製のコースターやクッキーのブラウンがアクセントとして効いていて、無機質になりすぎないようバランスさせています。  

質感のコントラストもポイントです。  

  • 陶器のつるっとした光沢
  • クッキーのほろっと崩れそうなザクザク感
  • 木のざらっとした温かみ 

空間の余白と空気感

この写真も余白をたっぷりと取っています。余計なものをなくし、テーブルの広がり、光の広がりをしっかりと感じてもらえるでしょうか。白さの中の影を「朝の時間の象徴」のように扱っています。

視点の解説

光の扱い|拡散された自然光は、やさしく落ち着いた雰囲気を作る。光源の方向や、白い壁・天井の反射を意識することで、全体的にやわらかな明るさを得られる。 

構図のバランス|被写体の位置関係に気を配ると、写真全体が整理され、視線が自然に誘導される。三角形構図を意識すると、安定感のある構成になる。

素材と色の組み合わせ|陶器・焼き菓子・木製コースターのように、質感の異なるものをバランスよく配置すると、シンプルな写真でも奥行きが生まれる。

撮影データ

  • レンズ|SIGMA 70-200mm F2.8 DG OS HSM | Sports
  • 絞り値 (F値)|2.8
  • シャッタースピード| 1/250
  • ISO感度|125
  • 焦点距離|139mm (35mm換算)

光の回り方や被写体の配置を意識するだけで、シンプルな朝のワンシーンが特別な一枚へと変わる。そんな写真の奥深さを、この一枚から感じ取ってもらえたらと思います。

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