2023年の春、軽井沢に新しいカフェ「SHOZO COFFEE」がオープンしました。私たちが訪れたのは、オープンから半年以上経った同年の冬。今にも雪が降りそうな、肌寒い12月の頃のことです。
“SHOZO”といえばあまりにも有名な「1988 CAFÉ SHOZO」。喫茶店の代名詞のような存在で、私自身、好きな喫茶店は?と聞かれ真っ先に頭に浮かぶお店のひとつが栃木にある本店のショウゾウカフェ。そんなSHOZOさんの新しい店舗は、喫茶というよりカフェという趣きの店構えです。
どんな過ごし方ができるんだろう、そんなことを想像しながら出来たばかりのお店へと向かいました。
広々とした敷地内を散策。落ち葉がサクサクと音を立てます
見晴らしのいい建物内にあるSHOZO COFFEE。TSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブが手がける複合施設「軽井沢コモングラウンズ」内にあります
栃木の本店の魅力は、一言で言えば店の雰囲気。ビンテージ感ある共同住宅の名残りがそのまま活かされた、まさに“喫茶のための家”という趣きについつい魅了されます。そんな本店とはガラッと雰囲気が異なりますが、随所にSHOZOらしさが散りばめられた素敵な店内でした。
アアルトのペンダントライト。木の温もりが感じられる店内には、他にも多くの北欧デザイナーの家具が配置されています
カウンター頭上にならぶ不揃いのペンダントライト。やわらかい乳白色が印象的
独りで長く過ごせる店内
喫茶店やカフェの良さとはなんでしょうか。私の場合、無意識に期待する、あることがあります。それは“長く過ごしていいですよ”という暗黙のメッセージ。おしゃれや真新しさより、日がな一日くつろげる居場所をついつい期待してしまいます(お店からしたら迷惑なことかもしれませんが…)。
緩いカーブを描くテラス席。店内には貸出の屋外用チェアがあって、敷地内なら屋外の好きな場所でゆっくり過ごせます。
テラス席で頂くコーヒーと焼き菓子
ブックストア併設のカフェということもあり、過剰なサービスはなく快適に過ごせる店内。インテリアや内装も控えめで、ナチュラルで目に優しい印象を与えてくれます。
焼き立てのデニッシュやスコーンなど素朴な焼き菓子が並ぶ店内
コーナーにぽつんと置かれた椅子。ガラス張りのため自然光が差し込みます
横浜の自宅から数百キロ離れた軽井沢。気軽に訪れるほどの距離ではありませんが、毎年楽しみにしている旅先のひとつです。毎回犬連れということもあり、思うようにあちこちと訪れることはできませんが、そのことが、かえって限られた場所で長く寛ぐ楽しみに繋がっているように思います。「SHOZO COFFEE」もそんな居場所のうちのひとつ。犬といっしょの方も、そうでない方もぜひ一度訪れてみてください。
店舗情報
※より詳しい情報は、軽井沢コモングラウンズのフロアガイド「SHOZO COFFEE KARUIZAWA」をご確認ください。