花を飾ることとアートを飾ることは似ています。どちらもインテリアの「最後の仕上げ」のようなもの。新居に越したり、リフォームしたり、あるいは部屋の模様替えをするとき、家具や持ち物のあるべき位置が整ったら、仕上げにアートや花を飾るようにしてインテリアを整えます。
参考「部屋に飾るアートの選び方 〜 ナイジェル・ピークのTICKETに寄せて」
今回は、インテリアを仕上げる花について、さらに、カフェノマが選ぶ花や花瓶の特徴についてまとめてみました。
素朴な草花、ドライフラワーの魅力
花瓶に飾る花といえば、カラフルな花が一般的かもしれません。でも私が心を引かれるのは、どこか素朴で控えめな草花ばかり。鮮やかな色彩の花は、着飾ったよそ行きの顔のような印象をもってしまうのです。
写真:花瓶は、北欧雑貨店で購入したビンテージ
その草花も、最近ではドライフラワーに取って代わりました。ドライフラワーは、時を経て円熟したシックな色合いに変化します。部屋に飾るだけでその雰囲気が部屋全体に広がり、穏やかで温かみのあるムードに。
花瓶:Holmegaard Flora 24cm short クリア。花は、生花の紫陽花から自分でドライフラワーにしたもの
時間が経ち味わいが増したドライフラワー。陽に照らされた葉と影の淡いコントラストが絵画のようにもみえます
ドライフラワーを扱う、おすすめショップ
ドライフラワーは、半年以上鑑賞できます。毎日の水やりがなく、手間が掛からない点もおすすめする理由です。ですが、取り扱いのあるショップは意外と限定的。ご紹介する以下のショップは品揃えが豊富で、私たちもときどき利用しています。
花七曜
所在地:北海道富良野
特徴:特に紫陽花やラベンダーの種類が豊富。オンラインでの購入可能。
sbotanical(エスボタニカル)
所在地:横浜 MARINE&WALK内
特徴:大振りで珍しいドライフラワーも取り扱いがあります。
ドライフラワーには色のついた花瓶が便利
シャビーなドライフラワーにあわせるように、色のついたガラスの花瓶も少しずつ増えていきました。完成品として売られているドライフラワーは、茎の長さが統一されていないことも。そんな時は、複数のドライフラワーを束にするため麻紐で縛ることがあります。色のついた花瓶なら麻紐が目立ちません。
花瓶:ホルムガード スモークH12 / シンプルでどっしりと安定感のあるフラワーベース。複数のドライフラワーを束にしています
Actusで購入したブルーの花瓶。Actusは、比較的お手頃な価格のフラワーベースを多く取り扱っています
部屋の広さに応じた、花と花瓶を
インテリアの最後の一筆のようなイメージで飾る花。部屋の広さに応じて、花の種類や花瓶のサイズを考慮します。
限られたスペースの場合
コンパクトなスペースの場合、枝ものや大きな花は空間を圧迫する印象を与えることも。この場合、テーブルやカウンター上に小さな花瓶に挿して飾るようにします。
色味が濃く残るピンクのライラックのようなドライフラワーは、アイキャッチとして特におすすめ
広いスペースの場合
枝物や大振りな花を組み合わせて、ダイナミックな飾り方を楽しみます。特に花のシルエットが大きな紫陽花は存在感があっておすすめ。高さ30cm以上の花瓶を使用すると、枝物も飾りやすくなります。背景に十分な余白があると、アートのように更に美しく引き立ちます。
三角の形をしたその名もピラミッド紫陽花。大胆にこの紫陽花だけを飾っても、テクニック入らずで十分に絵になります
時間が経ち、花の色が落ち着いた頃のドライフラワー。空間の雰囲気にも影響しあっているようです
インテリアの仕上げにコーヒータイム
花は鑑賞して楽しむもの。さらに空間に調和するようにセレクトすれば、インテリアの一部のような印象も与えてくれます。好みはあっても正解のない花選び。自分のスタイルを見つけたり、小さな空間でも心地よく整えたいという気持ちを大事にしたいですね。
インテリアの仕上げに花を飾ったら、コーヒーを淹れる準備をします。あとは、フーっと息をついてソファや椅子に腰掛け、ゆっくりと至福のコーヒータイムを味わいましょう。