空間づくりにおいて、収納選びにはとくに気を使うようにしています。私たちの考える収納は、独立した目につく家具よりも、できるだけ壁に溶け込むような目立たない存在であってほしい、そういう思いがあるんです(キッチンの収納についてまとめた記事「AYANO SHシャンティシリーズ|食器棚」はこちら)。
収納量に柔軟に対応
収納するモノの量は一定ではなく、増えるときもあれば減るときもあります。収納量を事前に把握し、それに合わせたストレージを揃えることは、なかなか難しいことですよね。モノの量に合わせるのではなく、どんな量にも柔軟に対応できること、量に限らずどんなときもインテリアとして成立している、このふたつを、いつも心がけるようにしています。
かつて、収納のないアトリエに入居する際、私たちが最初にしたことがストレージを揃えることでした。そのときに見つけたのが、今回ご紹介する無印良品の硬質パルプボックスです(2023年7月現在、残念ながら同色の取り扱いがありません)。
無印良品の硬質パルプボックス。写真手前が「パルプボード・引出式・4段(約幅37×奥行27.5×高さ37cm)」、奥が「パルプボード・引出式・4個(約幅37×奥行27.5×高さ37cm)」
サイズや形にバリエーションがある無印良品の硬質パルプボックス、必要に応じて買い足せる便利さがあります(現在は黒のみの販売)。また、シンプルで洗練されたデザインも無印良品らしく、空間に無理なく溶け込んでくれます。
硬質パルプボックスを木製の棚に重ねて使うと、たくさん並べても均一に面が揃い、スッキリと整った印象に。パルプのナチュラルな素材感が、木の棚やモノトーンな壁とも馴染みがよく、空間全体が一体感を持つようになります。
レトロな印象を醸し出す角の鋼のプロテクターも魅力のひとつ。軽くて耐久性のある業務用通函箱の素材を活用しているそうです(無印良品オンラインより)
さすがパルプ製ということもあり、何度も部屋の模様替えをしましたが、軽くて持ち運びも容易で、ストレスを感じることがまったくありません。組み立ても簡単で、配送時も場所を取らず、一切工具は不要です。
無印良品の硬質パルプボックスは、ただの収納ボックスではなく、私たちの生活空間に溶け込む、変化に対応する魅力的な存在となっています。