ブラインド越しの光を活かした室内写真。この記事では、写真の印象を決める4つのポイントを軸に、構図のコツを解説します。
最初に光の種類やその調整方法を整理します。
何をしたか | なぜそうしたか | 効果 |
午前中の穏やかな日差しを利用した | 日差しが強すぎず、被写体が硬い印象になりにくいため | マイルドなコントラストになり、テーブルや小物の質感が自然に引き立ちやすい |
ブラインド越しに光を通した | 光をフィルターし、ハイライトを抑えたかった | 壁やテーブル上の陰影が落ち着き、全体が柔和な雰囲気に仕上がる |
光の当て方を調整すると、強いハイライトや深いシャドウが出にくくなります。特にインテリアの撮影では、以下のような理由から「穏やかなコントラスト」が好まれます。
次に、テーブル周りのアイテムやアートワーク、撮影角度に注目します。
被写体 | なぜこの配置か | 効果 |
古材を再利用したテーブル | アクセントになるため、画面中央付近に配置 | 写真全体に温もりを与える |
黒電話風の電話機・本・ブックエンド・トースト | 高さと大きさが異なる小物を組み合わせ、視線を奥へ誘導したい | 見る人の目が自然に動き、単調さを回避。 |
壁に飾ったシンプルなイラスト(犬のモチーフ)は、木枠のフレームがテーブルと調和し、アクセントとして機能します。
正面ではなく、左サイドにずらした位置から撮影すると平面的になりにくいです。
色使いと素材感は、室内写真の雰囲気を大きく左右します。ここでは、淡い色調にまとめた理由と、異なる材質を組み合わせる意味を整理します。
要素 | なぜ淡いトーンを選ぶか | 効果 |
白い漆喰の壁 | 光を反射し、部屋を明るく見せる | テーブルや小物の色味が際立ち、余白を活かせる |
ベージュの電話機 | 壁やテーブルと干渉しない色味で、レトロ感を出したかった | 空間に自然と溶け込みながらも、独特のフォルムを引き立てやすい |
ビンテージ風テーブル | 木目の味わいを重視した素材を選択 | シンプルな壁や電話機との相性が良く、暮らしの温かさを演出できる |
異なる素材を合わせると、写真にメリハリが生まれます。
インテリアの撮影では、「どこに余白を作るか」や「アイテムをどう制限するか」が重要です。特に壁面や棚の使い方が、写真の雰囲気を左右します。
構図を決める際、まずは“どこを空けるか”を意識しました。
どう配置したか | 理由 | 効果 |
デスク上の小物・棚のモノを厳選 | 物量を減らすことで、主役(アート)を目立たせたい | 視覚的に散らからず、空間に“ゆとり”を感じられる |
画面の片側をあえて空ける | 被写体を片側に寄せて配置し、構図のバランスを取る | 部屋の奥行きを伝えやすく、手前から奥への視線誘導がスムーズ |
マクロレンズは被写体との距離が取りやすく、適度なボケ味を作りやすいです。F2.8で背景をややぼかしつつ、奥行きと主役の対比を明確にしています。このときは、 ISO200で、自然光だけでも十分明るさが確保できる時間帯でした。
日常の室内でも、光の向きや強さ、被写体の配置を少し工夫するだけで、ナチュラルな写真が撮れます。特に構図を意識すると、わざとらしさのない雰囲気がでます。ぜひ試してみてください。