古今東西を問わず人々を惹きつける日用品には、どんな特徴があるのでしょうか。おそらく多くの人が認めるその特徴とは、「美しくて機能的」であること。100年以上前に創業したメーカーが今もなお評価され続ける理由があるとすれば、このことと無縁ではない気がします。
明治後期からつづく日本の老舗メーカー 野田琺瑯。今回ご紹介するのは、その野田琺瑯から、4種類のサイズで展開するラウンドストッカーです。
4つのサイズで展開する野田琺瑯のラウンドストッカー。サイズバリエーションのおかげで目的や用途に応じ自由に組み合わせて使うことができます。上部が平らなため、重ねて置くことで省スペースにも。
日本のホウロウですが、最初に目にしたのは台湾でした。現地のキッチンスタジオにお声がけ頂き、“うちカフェ教室”を開催したときのこと。スタッフの方がトレーとして、フタを使う様子を見たのが最初でした。
はじめはフタと気づかず、同じものがほしいとお尋ねしたら、なんと野田琺瑯ラウンドストッカーのフタの部分とのこと。
美しく機能的な野田琺瑯のラウンドストッカー。収納用具としては、文句のつけようがありません。そのまま床置きしてもインテリアに馴染んでくれます。そして、トレーとして、テーブルウェアにもなるフタの部分。金属にガラス質の釉薬を焼き付けているため、磁器製の白いカップともよく馴染みます。
昔からあるのに不思議と古さを感じさせないのがホウロウです。レトロで懐かしさはあるのに、“もう過去のもの”という印象はありません。むしろ製品としての寿命は永遠につづくような気さえしてきます。
そして長く愛用できる日用品だからこそ、その使い方もさまざま。造り手の思いもよらないところで、自由な発想で使い方が見出されることこそ、優れた日用品のひとつの側面だという気もしています。