コーヒーを淹れてみましょう。好みの加減で挽いたコーヒー豆を、コーヒー用のメジャーカップに、すりきり一杯。これがコーヒー一杯分の目安です。
さてここで、ちょっとストップ。メジャーカップに注目してみましょう。
実は、コーヒーのメジャーカップは、調理用の軽量カップのように、一杯の量が統一されていません。
コーヒーは、湯量(アイスの場合は水)に対し、コーヒー豆の量が多ければ多いほど、溶け出す成分が増える=濃いコーヒーになる、というのは、想像できると思います。
でも、それだけではありません。豆の種類はもちろんのこと、抽出する器具や温度、抽出時間によっても、コーヒーの濃度や味は変わります。
プロと呼ばれる人たちは、コーヒー豆の量に対し、お湯を入れるタイミングや温度、湯量などを細かく調整しながら味を整えていますが、なかなか初心者には難しいかもしれません。
でも、せっかくおいしいコーヒーを淹れるなら、適切なコーヒー豆の量を知りたいところです。
その手がかりのひとつとなるのが、メジャーカップです。ドリッパーやコーヒーミルを買うと、どのメーカーも、たいていプラスチックのメジャーカップがついてきます。同時に、説明書には湯量の目安も記されているはずです。それが、メーカーの推奨する「おいしさ」の基準です。
ハンドドリップの場合、一般的なメーカー3社のすりきり1杯の量は、次の通りです。
確かに、少しずつ違っていますね。ハリオとメリタでは、その差はなんと4g。
これは、円すいや台形、抽出穴の大きさや数など、ドリッパーの構造にもそれぞれ個性があるため。その個性を生かし、おすすめのおいしさを数値化したのが、メーカーごとの「すりきり一杯」です。
ハンドドリップだけではありません。全自動コーヒーメーカーでも、そのマシンごとに推奨するコーヒー豆の量は決まっていることがほとんどです。
では、コーヒー業界のプロの場合は、どんな量で「一杯のおいしさ」を決めているのでしょうか。いくつかご紹介します。
店の場合は、ここにお湯の温度や注ぐタイミング、抽出スピードなどのテクニックが加わりますが、好みを探るひとつの目安として、参考にしてみてください。
とはいえ、最後に「おいしい」を決めるのは、あなた自身。自分が「おいしいな」と感じられたら、それがなにより最高のコーヒーだと思います。いつでもお気に入りの味を再現できるよう、いろいろと試しながら、好みの「コーヒー豆の量」を見つけてみてください。